小説

ブック・オブ・ザ・サン

ラノベなどほとんど読まなくなった昨今であるけれど、ふと思い出して偽物語の下巻を購入してきた。しかしこのシリーズ、正ヒロインであるはずのガハラさんを扱いにくさは、結局どうにもならなかったなあ、と思いを馳せつつこれから読むんだけど。まあ今回は…

「文学少女と神に臨む作家(下)」野村美月/ファミ通文庫

宝島社のあれで、ワンツーってことで、こちらも。 これもひとつの結論。おれ個人は共感するけど、おれってこんな考え方でごめんねみたいに自重したい気分ではある。まぁ、登場人物各位にとりあえずはお疲れ様といいたい。最後はなんか演劇のようだった。パズ…

「とらドラ10!」竹宮ゆゆこ/電撃文庫

ひさしぶりにラノベの話でも。 みんな幸せ! ということで、これにて完結。細かい内容を語るのは毎度アレだが、なにしろハッピーエンドでよろしかった。あー、あーみんだけは消化不良ね。最終巻でクローズアップされる筈も無かったけど。まぁ救われなさこそ…

最近のあれ

人生って、欲するものが減った分を、守らなければならないのもので埋め合わせて、死の誘惑を掻い潜ることであるなあと思う、今日この頃。 シャフトが西尾維新を映像化するというので、化物語を読んだ。所謂日常パートな描写が懐かしくもあり、こういう芸風っ…

「東方儚月抄 Cage in Lunatic Runagate.」第七話

あーあー。なんだ、漫画で描写された場面を回想するだけで終わっちゃったよ。ほんとにフィーリングだけだなぁ。多分小説版もあと2話くらいだと思うけど、どうすんだろ。一冊に纏まった時、どんな物体になるのか想像出来ない…。漫画は割と単品で形になってる…

あたしハレの日、ケの昨日

ケータイ小説大賞って毎回ネタにされてる気がするけど、やっぱどうも突っ込みたくなるのは評価基準がよく判らないからだよなあと思う。美術とかファッションとか、狭い畑の中でしか評価できないルールに従ってる感があるんだけど、中身はこれ異常なく俗であ…

「東方儚月抄 Cage in Lunatic Runagate.」第六話

あれ、なんか今回は普通に連載小説を読んでいる気分だったよ。すごい普通。なんか引きつつ終わってるし、このまま漫画十五話にまっすぐ繋がるのかな。そして微妙感あふれる謎予告と、内容不明の別件新単行本製作発表。続・東方文花帖の付属CDとして霊夢&魔…

「AURA 〜魔竜院光牙最後の戦い〜」田中ロミオ/ガガガ文庫

邪気眼ネタをあと3倍くらい薄めてくれたら、スクールカースト描写が生きたんじゃないかなあと思う。もしくはスクールーカースト描写をゆるめにしてくれたら、死ぬほど笑えた気がする。しょっぱなのたどたどしい文章は読むに耐えなかった(褒め言葉!) 姉貴…

「フルメタル・パニック せまるニック・オブ・タイム」賀東招二/富士見ファンタジア文庫

世界設定の核心も明かされ、次巻で最終巻の模様。長かったなあ。と思うのはまだ早いか。クルツ氏がすごい勢いでフラグを立てて、きちんと回収されてしまう(と、この場合言わない気もするけど)のは複雑な気分であった。要するに王道的お約束的展開のことで…

「文学少女と神に臨む作家(上)」野村美月/ファミ通文庫

まー上巻なので感想ってのもやぼだけど、相変わらず登場人物の情念が濃厚すぎて、ページをめくるたびに胃が重くなってくる進行でありまして。ここに来て強烈に当て馬属性を手に入れつつある琴吹ななせ氏は、逆に逃げ切りフラグが立ったと見てよろしいか。こ…

「龍盤七朝 DRAGONBUSTER(01)」秋山瑞人/電撃文庫

あいかわらずの描写力。飲み込まれてあっという間に読み終わり、して次巻はいつですかといういつもの問い。つうか01巻てなんだよ絶対二桁もだす気ないだろと思うのだけどどういう事ですか。 一方、ミナミノミナミノはタイトルに巻数振ってなかったので、単巻…

「人類は衰退しました(3)」 田中ロミオ/ガガガ文庫

というわけで、何となく文化レベルが復活してきて、文庫本1冊くらいは読めるようになってきましたとさ。 さて三作目だけど勢いは衰えず。今回は1冊1話の長編。メルヘン濃度が低下したせいで妖精さんどもが露骨に弱ってましたよ。物語世界の外郭が見えて来た…

「狼と香辛料II」支倉凍砂/電撃文庫

緊張感があった。毎回こう破産と大儲けの間をいったり来たりするんだろうかこのシリーズ。ホロは相変わらず可愛いしロレンスはさらにかぅいいし実に良い夫婦漫才小説。商人の話なので経済っぽいネタが軸なのだけど、なにぶん中世風ファンタジーワールドなの…

「ブギーポップ・クエスチョン 沈黙ピラミッド」上遠野浩平/電撃文庫

いつものブギーポップ…なのかどうか前に読んだのが昔過ぎて記憶を疑ってしまいつつ、シリーズ通しての流れがどうも見えないんだけど。統和機構の正体が判明したあとあたりとかで実は新章に突入してたりするのかなあ。しかしこんなにジョジョっぽかったかなあ…

「狼と香辛料」支倉凍砂/電撃文庫

というわけで、ラノベ強化キャンプはもうちょっとだけ続くぞい。 無印つまり一巻。もともと単巻予定だったのかな。内容はというと、またずいぶんと落ち着いた話で、狼っ子のホロ以外ラノベファンタジーな要素が全くと言っていいくらい無い中世欧州風行商物語…

「"文学少女"と月花を孕く水妖」野村美月/ファミ通文庫

季節は夏。二巻と三巻の間の話。番外編といいつつ必要なエピソードだと思うので読み飛ばす事なかれ。 さて既刊はこれにて読了。完結してないところで総評もないけど、とりあえずこの作品の魅力はキャラクタにあるよなやっぱ。イラストの力も偉大であった。ミ…

「"文学少女"と慟哭の巡礼者」野村美月/ファミ通文庫

時期はクリスマスから正月へ。ってぜんぜん進んでないね。少年の度を超したへたれっぷりに胃がもたれたよ。うじうじしているうちに事態は勝手に転がっていき気が付けば解決へって、えー? 多少なりとも自発的に物語を動かしたかね少年よ。反面、芥川君の誠実…

「"文学少女"と穢名の天使」野村美月/ファミ通文庫

琴吹氏メイン回。季節は秋を過ぎて冬へ。文学少女氏もあと3ヶ月ほどで卒業なわけだけど全何巻なんだろこのシリーズ。とりあえず既刊はあと2冊残ってるけど、これまでのペースだと次の巻で卒業だなよ。さて、どういう事か着々と正ヒロインの座に到達しつつあ…

「"文学少女"と繋がれた愚者」野村美月/ファミ通文庫

いやあこれは面白かった。文学少女的事件解決フォーマットはこれだったのだな。キャラクタも立っていたし、このシリーズは本作で花開いたんじゃなかろうか。ぶっちゃけ2作目までは絵でひっぱってんのかな的に思っていたけど。一面が紹介で(二面の存在意義に…

「"文学少女"と飢え渇く幽霊」野村美月/ファミ通文庫

やはり文学の名作を再構成していくのね。今回は知らない作品だったけど。ガガガの跳訳シリーズと似たような方向性なのか。文学少女のほうは実ストーリーとモチーフとなる作品に関連付けないといけないから跳訳に比べて数段難易度たけぇ〜気はする。さて季節…

「フルメタル・パニック! つどうメイク・マイ・デイ」賀東招二/富士見ファンタジア文庫

というわけで最近の3冊を一気に。やっぱ売れてるだけあっておもしろいわあ。一作目が発売されたのは実に10年前なんだよな。当時リアルタイムで追いかけてたじぶんは、こんな展開になるとは全然想像もつかなかったと思うよ。記憶ではもうちょっとぬるまっこい…

「フルメタル・パニック! -サイドアームズ2- 極北からの声」賀東招二/富士見ファンタジア文庫

「フルメタル・パニック! 燃えるワン・マン・フォース」賀東招二/富士見ファンタジア文庫

「人類は衰退しました(2)」田中ロミオ/ガガガ文庫

良い感じに哲学していて作風だなあと思う。しかし相変わらずメルヘンのフリをしつつダーク系のネタはメルヘンのかけらもないので、学校の図書室とかに並べちゃったりするのはどうかと思う。メルヘンは女の子がハムスターさんに対して齧歯類風情がッとか言い…

「"文学少女"と死にたがりの道化」野村美月/ファミ通文庫

いまおれにはど真ん中のラノベ成分が足りない、と決めたので適当に購入してきた。宝島社のあれを参考に上の方から攻める方針で。文学少女か狼と香辛料にすべきかまよったけどとりあえず表紙買いでこっちに。ラノベの表紙は偉大なり。とらドラ!はなんとなく…

日記型

ケータイ小説関連でふと思うのだけど、blog形式小説ってあんまり流行った記憶ないんだよな。和風wizとかそのくらい。山とあるけど流行ってないだけなのか? 形式的には割と書きやすいだろうし臨場感出すには悪くないフォーマットだと思うんだけど。まあ、読み…

「東方儚月抄 Cage in Lunatic Runagate.」第三話

がんばってキャラメル発売前に更新した甲斐あって新キャラカラー絵きたよ。で、予想は総スカね。しかしあの漫画のトーン選択からこの色は出てこないよさすがに。まあこんなこともあろうかとレイヤーはきちんと分けといたのであとで修正版上げます。→というわ…

「犬はどこだ」米澤穂信/東京創元社

おれが推理小説を読む場合、得点配分が一番大きいのが結果の確率的な妥当性なんだよな(たぶん普通より圧倒的に)。登場人物の判断や、ある程度振れ幅の予想される状況に対する結果がおれ的3σの内側にあるかどうかというところ。例えば、素人が撃ったボウガン…

「インシテミル」米澤穂信/文藝春秋

別の本屋にてゲット。 いやあ誰の小説かと思うほど死ぬ死ぬ。新境地だなあ。まあ氏の作品の味は明快なロジックと生臭いキャラクタだと思うし、その辺はあんまり気にせず読めた。オチもさっぱりしていて良い。これシリーズものになるのかなあ。だとしたら楽し…

「ボトルネック」米澤穂信/新潮社

なんてセカイ系。省エネあるいは小市民に辿り着く以前の精神の話だった。いつになく記号性が濃厚すぎるキャラクタと、状況設定もだいぶ投げやりだったのにはどうにも違和感が消えず。作品単品として切り口がどうこうというわけではないんだけど、これまでの…