「ボトルネック」米澤穂信/新潮社

なんてセカイ系。省エネあるいは小市民に辿り着く以前の精神の話だった。いつになく記号性が濃厚すぎるキャラクタと、状況設定もだいぶ投げやりだったのにはどうにも違和感が消えず。作品単品として切り口がどうこうというわけではないんだけど、これまでの作品ですでに肯定(とは言わずとも容認程度は)されている世界観について敢えてこのタイミングで蒸し返す必要性とはなんだったろうなと思いながら読んだ。