第一種生命原理

結局の所、おれとおまえが消費しているのはエネルギー、作り出してるのは実体のない価値だ。エコロジーと呼ぶ活動の自体は、道半ばに自壊しないよう土台を固める作業に過ぎない。
自分が消費しているものより多くを作り出せるという幻想。生産性という言葉の欺瞞。有限のパンを前にして、なお無自覚に繁栄を望む狂気。終わりの始まりなどと言うまでもなく、始まりとは終わりの存在を前提としているし、レミング集団自殺なんてしない。生命の定義が即ちエネルギーの消費そのものであるなら、始めから逃げ道などないのか。
おれらはなんで生きてるの?という問いかけに、うすら笑いを浮かべるその口は、すべてのツケを未来に投げるその態度をどう言い訳するんだろうか。