明日の東方儚月抄はどこだ

結局のところ、儚月抄はユーザーコミュニティが構築する二次世界との親和性が低い為に排除されているのだろうと感じる。ZUN氏の提供する情報に界隈は都度補正を強いられている現実があり、それを一ヶ月スパンで行われれば、とても対応は追いつかない。オリジナル儚月抄とコミュニティの世界観の乖離は連載とともに進行し、儚月抄は連載終了まで永遠にプレイヤーから遠ざかり続ける(連載終了とともに歩み寄る可能性はありそう)。ただ、同じ漫画連載である三月精も似たような境遇だし、コマーシャルの差で目立ってるだけで、取り立てて儚月抄だけがスルーされているということはないと思う。コミュニティの肥大化とともに増加するトラフィックが共通認識の整備速度を突破したとき、コミュニティを分断するか、情報量を制限するか、とれる手段はそれほど多くはない。
そんな理由によるものであるかどうかは定かではないけど、いずれにしても、東方Projectのユーザーコミュニティは一次情報を取捨選択する立場にあり、ユーザーにとって原作と二次世界の立場はすでに逆転しているといわざるを得ない現実はある。ネットワークやツールが進化して、誰もが気軽に創作し発表出来る環境が整うにつれ、オタにとっての共通語とも言うべきものは、意思疎通をはかるためのものから、もっと個人的な道具へと変質しつつあるように思う。