マトリョーシカ

仮に、今存在する人工知能とかが人類と共有できない自我を持っていたとして、彼らの存在意義は彼ら自身のものではないし、おれらがそれと同じでない根拠なんてどこにも無いでしょ。この宇宙が無から泡のように生まれて消えるだけの根元的な現象だと考えるよりはよほど希望的かもしれないけれど。なんか何時もちょっと暇になると同じ妄想を繰り返している気がするな。
あーなんだろうな、たとえ生命の営みが積み上げたすべてがいずれ消失する事が確定しているとしても、生命自身がその事実と向き合うことは無いだろうし、まあ機能としてはそれが正常だよな。そんなこと誰も気に留めないし本人だってすぐに忘れるようになってるんだ。客観的現実がどうであるかとはぜんぜん別の問題として。自身の生存や種の保存とか、生物の優先目的に反する認識は排除されるのが自然であって、未来に横たわる絶望とかそこから帰納される現在が抱える矛盾やらについてあれこれ考えてしまうような心は、要するに狂っているんだろうな。おれは。